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【テツガクしようぜ】③自衛隊の日報問題を横目に (高階記)
2018年 04月 30日 (月) 05:44 | 編集
sal3

自衛隊の日報の話を書こうと思っていたのだが、書こう書こうと思いながら1週間ほど放置すると、あっという間に「過去のニュース」になってしまう。そのスピード感というか、「情報の消費され感」にうんざりする。
 
とはいえ、これはこれで書いておきたい話なのでさっさと書く。
 
自衛隊の日報の話で印象的なのは、南スーダンの件にしても、イラクの件にしても共通している。一つ目は、最初は「探しても見つからなかった」と言っていたのが後になって出てくること。それから「戦闘」という単語を巡って「法的な意味での戦闘行為ではない。 武力衝突だ」というような「言葉遊び」が繰り広げられることが一つ。
 
いじめと関係ないじゃないか、という向きがおられるかもしれないが、関係ある。関係あるんだな、これが。いじめのメカニズムとか、解決策といった話とは別に、どちらかというといじめに関する調査結果の扱いに関する話として。
 
平成28 年度「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」(確定値)という文部科学省の資料がある。その中にはいろいろ気になる数値がある。なかでもsocail action labチームの心をとらえたのは「自殺した児童生徒が置かれていた状況」で「家庭不和」「進路問題」「異性問題」などの諸項目が最大でも10%台なのにたいして、小学生で75%、中高でも50%強だった項目が「不明」ということ。
 
これと直接結びつくものではないが、「いじめられた児童生徒の相談の状況の推移」という調査結果も目を引いた。「誰にも相談していない」に、実に21.366人が回答しているのだ。思春期の子どもは、仮にいじめられて辛いと感じていても、自分がいじめられているということを認めないことがある。不振に思った先生や保護者に聞かれても「自分はいじめられてなんかいない!」と強く拒絶することもある。そういう状況が上記の数字の中には含まれているに違いない。
 
でもこれも、文科省主導で全国の学区が協力して出てきたアンケートだ。どれくらい実態を反映しているのかは留保つきだ。
 
たとえば、「<参考1> いじめの認知(発生)件数の推移」のグラフを見ると、何回か統計の取り方そのものが変わったことがわかる。H6(平成6年度)とH25(平成25年度)には対象とする学校の幅が広がっている。またH18(平成18年度)かたは「いじめの認知件数」をカウントすることになっている。それまでは「いじめの発生件数」だったのだ。
 
H18とH27あたりで急増して見えるがこれは「いじめの定義」が変わったことと、従来「けんか」や「ふざけあい」とみなされていたものも含むようになったのが原因であって、いじめそのものの件数が急増したのかどうかはわからない。
 
さらに言えば、「都道府県別 いじめの認知件数等」というデータで、1000件を切る県と3万件を超える県があるのは文字通りの差と受け取るべきなのか疑問がある。学校によって、あるいは都道府県や市区町村の教育委員会によって、「どんな些細なものでもいじめと認知しよう」と考えているか「いじめなんて少ない方がいい」と考えているか、その差が出たと考えるべきではなかろうか。
 
ここで、ようやく「日報」の話に戻ってくる。
 
「戦闘」という表現がまずいとなると、自衛隊の活動範囲が「戦闘」状態だということを示す資料が見つからないことにする、あるいはそこに出てくる「戦闘」は実は「戦闘行為」ではないという解釈を施す。
 
いじめについても、同じことが起きうる。口先だけの「いじめゼロ」なんて目標を掲げると、「いじめゼロの振り」をする学校が出てくる。そんなことはしないだろうと思いたいが、「都道府県別 いじめの認知件数等」の数字のばらつきを見ると、「そんなこと」をするところもあると考えないわけにいかない。
 
紹介した「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」は、手掛かりとなる重要な結果がたくさん載っていたが、その数字を鵜呑みにできるかというとなかなかむずかしい。重要な参考資料ではあるが、その数字が何を意味するかはまだこれからだ。
 
いじめは「発見」がむずかしいとされる。調査結果で表に出てきただけで2万人以上の子どもたちがいじめられているのに誰にも相談できずにいる。学校への調査では「いじめゼロのふり」をする学校もあれば「どんな些細な兆候もカウントする」ことで数字を急増させる学校もある。だとすれば肝心なのはその数字の多寡ではなく、いじめは事実今も起きていて、とりまく大人の意識は上記の通りバラバラで、危険な地域は隠蔽体質の可能性もあるということ。それだけは間違いなく見て取れるわけだ。
 
以上、自衛隊の「日報」のニュースを見ながら連想したとりとめない話。
 
※ここでは「いじめ問題の解決」については論じません。その話がしたい人は「social action lab(ソーシャルアクションラボ)」にご参加ください。議論があちこちに分散するのは良くないので、ご了承ください。「いじめ問題の解決」というテーマについては、ぼくもラボの一参加者としてコメント欄に出没していきます。
 
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