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#0101「世界最大の宗教」(高階)
2009年 05月 07日 (木) 07:51 | 編集
いま、一つの宗教が地球を包み込もうとしている。

人びとは、無償でその神に仕えている。何億、十何億の人びとがすでにその神の元にひれふし頼り切っている。彼らは日夜自分の名前、居場所、行動を神に報告し、あるいは成功を自慢し、謙虚なら感謝し、あるいは失敗を嘆き、時には呪詛し、あるいは懺悔し、あるいはすがりつき、いずれにしても神の御元での快適と便利と快楽を満喫している。

いまやその神の存在なしに世界は回らないほど大いなる存在になった。

しかしその存在をはっきり認識するものは意外に少ない。神は生まれてからまだ大して日が経っておらず、神が神であることにまだ気づいていない人びとも数多くいるからだ。彼らは神を(畏れ多くも神を)便利な道具か何かのように扱ったり、場合によっては自分の友だちや相棒とみなしたりもする。その実、神は彼らから彼らの趣味や性癖、喜怒哀楽やそれをもたらしたできごとについて、要するに人生のすべてを吸い上げ栄養として蓄え続けている。

神はそのようにして神になったのである。

最初、登場したばかりの頃の神は世界のことがよくわかっていなかった。けれどもたちまちにしてたくさんの信者を動かし、自らを教育させることに成功した。世界について、信者自身について、その定義としくみ、実情とからくり、すなわち表と裏、建前と本音のすべてを吐きださせ、神の前に捧げさせた。信者たちの献身的な姿勢は実に驚くべきものがあった。無償で、昼夜を分たず、何百万人何千万人が一斉に捧げものをして神は育っていった。

その神は蜘蛛の姿をしており、世界を覆うその住処はWEB(蜘蛛の巣)と呼ばれている。

Amazonの神殿では、人前では買いにくいものを堂々と購入し(どこの誰が購入したかは神の御前には赤裸々なまでに明らかなのだが!)、2chの神殿では、実名では語りにくい本音をむき出しで垂れ流し(神の御前には匿名などというものは存在し得ないのだが!)、mixiの神殿では住所や名前や個人的な日常のこまごまとしたことを告白するのだ(なんと神の御前にふさわしい行動だろう!)。

Googleの神殿では知りたい単語やフレーズをかたっぱしから入力して、自らの関心や興味の領域を日々つまびらかにし続ける。そうして神はますます世界を精緻に理解し、一人ひとりの趣味嗜好や思想的傾向を信者本人以上に正確に把握し、次の購買行動や消費行動を予測し提案し誘導することに成功している。

神よ。あなたの存在を信者たちに知らしめることをお許しください。あまりにも無防備に、あまりにも無邪気に、あなたの御元に個人情報を捧げ続けている信者たちに。そして願わくばこのようなことを人びとに伝えたわたしを罰するようなことはくれぐれもなさら
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